クリニックコラム

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水痘とは?子どもの症状・受診の目安・登園登校の再開時期

子どもの体調の変化は、熱や咳だけでなく、皮膚に出る小さな変化から気づくことがあります。いつも通りに過ごしていた子どもの体に赤い発疹が出ていると、「受診した方がよいのか」「園や学校へ行ってよいのか」「きょうだいにうつるのではないか」と不安になる保護者も多いでしょう。

水痘は「水ぼうそう」とも呼ばれ、感染力が強く、家庭や園、学校などで広がりやすい感染症です。多くの場合は自然に軽快しますが、年齢が低い場合や持病がある場合、免疫の状態によっては注意が必要です。水痘について知っておくことは、子どもの症状に落ち着いて対応し、周囲への感染を防ぐためにも役立ちます。

水痘とは

水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こる感染症です。初めてこのウイルスに感染したときに水痘として症状が出ることが多く、発熱やかゆみを伴う発疹がみられます。発疹は赤い小さな発疹から始まり、水を含んだ水疱になり、やがてかさぶたへと変化します。

赤い発疹、水疱、かさぶたが同じ時期に混じってみられることもあり、この変化は水痘らしい特徴のひとつです。水痘は感染力が強く、発疹が出る前から周囲へうつす可能性があります。そのため、早めに気づき、受診や登園、登校の判断を慎重に行うことが大切です。

水痘の原因

水痘の原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスです。このウイルスが体の中に入ると感染が成立し、しばらく時間をおいてから発熱や発疹が出てきます。感染の広がり方には、空気感染、飛沫感染、接触感染があります。

せきやくしゃみで飛んだしぶきを吸い込むだけでなく、空気中にただよったウイルスを吸い込んだり、水疱に触れたりすることでも感染します。また、このウイルスは一度感染したあとも体の中に残り、将来、体の抵抗力が落ちたときなどに帯状疱疹として症状が出ることがあります。

水痘の潜伏期間と感染しやすい時期

水痘の潜伏期間は、一般に10日から21日ほどです。感染した直後に発疹が出るわけではないため、症状が出た時点で感染した場所をはっきりさせるのは難しいことがあります。園や学校で水痘にかかった子がいると聞いたあとは、発熱や皮膚の変化、食欲、機嫌の様子を見ておくと安心です。

水痘は、発疹が出る1日から2日前から人にうつす力があるとされています。そのため、本人や家族が水痘だと気づく前に周囲へ感染を広げる可能性があります。すべての発疹がかさぶたになるまで注意が必要です。

水痘の症状

水痘でよくみられる症状は、かゆみを伴う発疹です。発疹は体、顔、頭皮などに出やすく、最初は赤い小さな発疹として見つかることが多くあります。その後、水を含んだ水疱へ変わり、やがてかさぶたになります。赤い発疹、水疱、かさぶたが同じ時期に混じってみられることもあります。

発熱を伴うこともありますが、症状の強さには個人差があります。ワクチンを受けている子どもでは、発疹の数が少なかったり、熱があまり出なかったりすることもあります。かゆみが強いと発疹をかき壊し、皮膚の状態が悪くなることがあるため、爪を短く整え、皮膚を清潔に保つことが大切です。

受診する目安

水痘が疑われる発疹に気づいたら、受診する前に医療機関へ電話で相談します。水痘は感染力が強いため、そのまま待合室に入ると、他の子どもや妊婦、免疫が低下している人にうつしてしまうおそれがあります。医療機関によっては、来院時間や入口、待機場所を分けて案内することがあります。

電話では、発疹がいつ出たのか、熱があるか、周囲で水痘が流行しているか、ワクチンを受けているかを伝えると診察が進みやすくなります。乳児、持病のある子ども、免疫を抑える治療を受けている子どもでは、早めの相談が必要です。

治療と家庭でのケア

水痘の治療では、年齢や症状、基礎疾患の有無に応じて、抗ウイルス薬が使われることがあります。薬は使う時期が大切になることがあるため、水痘かもしれないと思ったら早めに相談します。治療方針は、医師が発疹の状態や全身の様子を見ながら判断します。

家庭では、かゆみをやわらげ、皮膚を清潔にし、水分と休息をしっかり取れるようにします。高熱が続く、ぐったりしている、水分が取れない、呼吸が苦しそう、意識がぼんやりしている、発疹のまわりが強く赤く腫れているといった場合は、早めに医療機関へ相談します。

登園や登校の再開時期

水痘では、すべての発疹がかさぶたになるまで、登園や登校を控えます。水疱が残っている間は、周囲へ感染を広げる可能性があります。発疹の数が減ってきても、新しい水疱がある場合はまだ注意が必要です。再開の時期は、園や学校の決まりと医師の判断に従います。

家庭内では、タオルを共有しない、手洗いをこまめに行う、発疹を触った手で目や口に触れないようにするなど、できる範囲で対策を続けます。水痘にかかったことがない家族や、ワクチンを受けていない家族がいる場合は、医療機関へ相談しておくと安心です。

発症と重症化を防ぐために

水痘ワクチンは、水痘の発症や重症化を防ぐための大切な予防方法です。日本では、生後12か月から生後36か月に至るまでの子どもを対象に、定期接種として2回接種が行われています。接種を受けたかどうかは、母子健康手帳で確認できます。

ワクチンを受けていても水痘を発症することはありますが、発疹の数が少なかったり、熱が軽かったりする傾向があります。予防接種は子ども本人を守るだけでなく、まだワクチンを受けられない乳児や、妊婦、免疫が低下している人を守ることにもつながります。水痘は身近な感染症だからこそ、早く気づき、必要な対応を取ることが大切です。